京大法学部卒のF.M.先生(英・数・国)へのインタビュー②

アシリスタッフのKomabouです。
本日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。
今日は、5月5日、「こどもの日」ですが、東京は一日悪天候が続きました。雨が降ったりやんだり、強い風が吹いたりやんだりでしたが、太陽の光はずっと届かないままで、雨が止んだタイミングを見計らって近所へ少し出かけた親子や老夫婦が多かったと思います。
そういう天気が続いた一日だったので、私は、体を思い切り動かすことができず、室内で少しつらい日を過ごしていました。受験生の皆さんは、ただでさえ不安や焦りが溜まりやすいと思いますので、これからも天気の良い日には継続的な運動を試みるとよいでしょう!
さて本日は、冷静で落ち着いた上品な雰囲気が魅力の、英数国の3教科を一人ひとりに合わせて丁寧に教えることに定評のあるF.M.先生へのインタビューの続きをお送りします。
Q.偏差値40台の生徒を医学部・難関大に合格させることはできますか?
答:教材に関しては、基礎レベルのものを使う。英語だったら、ハイレベルな問題集をいきなりぶち込むのではなく、時制の基本、仮定法の基本といった基本レベルを学べる教材を選ぶ。
偏差値40台の生徒さんは、勉強の習慣が身についていないことがほとんどなので勉強の質はともかく、量としては確実に勉強するように指導する。
質は、そのうちあとから必然的に伴ってきます。
Q.受験生にメッセージをください。
答:どうやって受かるかを気にする子が多いが、なぜその大学に行きたいかが曖昧な子が多く、理由はともかくとして、そこを確定させることが重要だと思います。
教材でも急に違う教材に移ってしまう子がいるけど、「浮気」して全然違う大学を目指し始める子が多いです。自分の実力ではかなわないと感じ、モチベーションが下がって諦めるというケースも多い。そうなると、大学を絞って対策を立てていたのに、また最初からやり直さなければならなくなります。
そこの大学に行きたいという信念さえ変えなければ、自分の方向性を見定めたうえで勉強を積んでいくことができます。
◇マンツーマンならではの良さを出すために、普段から(生徒と接するにあたって/授業中に)心がけていることは何ですか?
答:生徒さん一人ひとりが違うことを前提にして、その子にはどういう接し方をするのが適切かを慎重に判断します。
中には、おとなしめで先生にしゃべってほしいと思っている生徒もいれば、自分の考えを持っていて自分の意見を聞いてほしいという生徒さんもいて、差があります。
後者の場合は質問を投げかければ沢山話してくれるが、前者の場合は講師が一方的に話す授業になりがちで、それはよくないので、相手が分かるレベルの質問を選んでそこから段階を踏んで問いかけるようにしています。
◇教材の選び方で工夫している点を教えてください。
答:分厚いものは選ばない。
分厚い教材は、網羅的だから分厚いのだが、実際にそれが全部必要かと言われれば、それを網羅的に習得していることが必須だとは限らない。
◇先生が教えてらっしゃる教科で、生徒がつまづきやすい点(分野)は、どこですか。
答:①英語を例にすると、時制の完了形や、thatの(用法の)見分け方。
②数学Ⅲの範囲の微積(数Ⅱの加法定理が抜けているために、応用が利かない)
◇上記の分野で、どのように工夫して教えると、生徒は理解しますか。
答:①英語の完了形についていえば、haveを使っている理由をちゃんと説明するようにしている。過去分詞を持っているという事が、そのhaveが言いたいことなのだと、基本の延長で説明するようにしている。
また、イラストを多めにして伝えています。
②数学Ⅲの微積では、具体的に式の変形をしていく過程で、その部分がなぜこう置き換わるのかを、数Ⅱの加法定理を復習して説明する。
◇生徒がスランプのとき(先週やった内容や先々週やった内容をすぐ忘れてしまう、など)、躓いて先の分野に進めないとき、説明を繰り返しても理解が追いつかないときなど、どのような工夫をして対処し、生徒の学力を伸ばしていますか。
答:自分で勉強をしておらず、自分で復習するフェーズがないために次の授業で忘れているので、授業と授業の合間の勉強を「何曜日に、こことここを復習しようね」と約束をしたりして、勉強のサイクルの確立にまで口を出していく。
理解できていないところは、理解するための前提が理解不足であることに原因があるので、前の分野に戻って補填する。
◇逆に、生徒が、その教科が得意教科だった時、あるいは生徒の得意な分野を扱っているとき、どのように工夫して生徒の学力をさらに伸ばしていくのか、教えてください。
答:英語を例にとると、単語テストの出題範囲を広くする。
また、英語の参考書は基礎編や応用編などレベル別に分かれているので、今よりレベルが上の参考書を使ったり、英検の上の級を取ることを提案したりする。
さて、以上のインタビュー、いかがでしたでしょうか。
丁寧で上品な授業に定評がありながらも、前回や前々回の授業内容を忘れてしまう生徒に対しては、授業と授業の合間の勉強を「何曜日に、こことここを復習しようね」と約束をしたりして、勉強のサイクルの確立にまで口を出していくというあたりに、ベテランらしさを感じました。
そのような冷静で確実な指導があれば、スランプに落ちっている生徒も無事脱出できるのでしょう!
英語でいえば「時制の完了形や、thatの用法の見分け方」、数学でいえば「数Ⅲの微積」など生徒がつまづきやすい範囲を、一人ひとりの理解度に合わせて丁寧に教えている姿が目に浮かぶようです。
教材の選び方をはじめとして、志望校の選定方法など、ベテランらしさが表れていたお答えだと思います。
実際のインタビューでは、生徒が「(目指していた大学を)自分の実力ではかなわないと感じ、モチベーションが下がって諦め」てしまうことを、なんとかしたい、というふうにおっしゃっていました。
以上の内容、いかがでしたか。
疑問だった点や、聞きたい点があれば、お電話ですぐに対応できます。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。