多文化主義(文化相対主義)と言語帝国主義

アシリのKomabouです。本日もブログをお読みくださり、ありがとうございます。
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先日、仕事の合間を縫って、立川の昭和記念公園まで行ってきました。紅葉と自然が大変美しく、普段の雑事を忘れて、心安らぐリフレッシュのひと時を過ごせました。それにしても、昭和記念公園は外国の方で溢れておりまして、気づかぬうちに日本も国際化が進んだものだと思いました。私も、大学院時代は、言語を7つほど学んでいましたが、それでも公園内を散策していると、聞いたことのない言語がたくさん聞こえてきたのです。
さて、言語と関連するのですが、英検1級を取るためには20000語の語彙が必要で、英検準1級を取るためには15000語の語彙が必要であると、よく言われます。私は、高校生の時に英検2級を取ったので、準1級を取ることを目標にしています。
大学院生の時に英検準1級を受けたのですが、語彙(ごい)の問題で点数が少し足らず、あと少しのところで不合格でした。大学院生の時は、良い論文を書いて大学院の学位を取るために、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ラテン語、古典ギリシャ語なども学ぶ必要がありましたし、そもそも大学院修了試験で第2外国語があったので、英語に集中できなかったのですが、今となっては、もう言い訳です。私は、自分でいうのも難ですが文法や長文読解や和訳や英作文は問題ありませんので、後はひたすら英検準1級レヴェルの語彙を覚えていこうと思います。
さて本日は、英語や言語に関連して、「言語帝国主義と多文化主義」という話題です。私たちは、大学受験で身につける英語のスキルは、大学を卒業して職に就いてからも、大いに役立つものであると思って、日々、受験英語を教えています。
でも、そのようにして大学に入った若者は、全く新しい「学問の世界」に触れ、教授たちから全く新しいことを学び、世界観や価値観が変わってしまうことがあります。そのような点において、重要な役割を果たしているのが「言語」です。言うまでもなく、大学では第二外国語が必修なので、単位を落とさないよう猛勉強しなければなりません。さらに、それだけでなく、大学院に入ってドイツ地域を専門に研究する人はドイツ語がメインになり、ロシア地域を研究する人はロシア語がメインになる、と言うように英語から離れて研究の道に進む人もいます。
そのような状況の中で、教授からは、「言語は、みな等しく平等で、どの言語が優れているとか、どの言語が偉いとか、どの言語が秀でているとか、そういうのはない。お互いに他者の言語を尊重しなければならないし、全ての言語には等しい価値がある」と諭されるのです。これは多文化主義や文化相対主義の立場であり、「言語」を「文化」に置き換えても通じます。大学教授は、研究にいくつもの言語を駆使しているので、基本的にこういう立場の人が多いです。
私も、ドイツ語の教授たちが、「世界は英語だけで通じ合えるという考え方に基づいた、英語を第1であると考える言語帝国主義」に反感を示しているのを幾度となく見てきました。まあ、それに関しては、かつては医学も含めて学問の言語はドイツ語で、ドイツ語の学問的地位が高かった時代へのノスタルジーもあると思われます。
それでも私は、自分の研究生活の経験からしても、皆さんには、受験で培った英語力を、それに費やした努力とともに忘れることなく、大学に入ってからも、日々磨いていってほしいと思っています。友人と競い合って磨いてもいいし、時間ができた時にヒソヒソと英語をやってもいいと思います。
やはり、「背に腹は代えられない」という諺が言うとおり、大学から離れてから、食いっぱぐれずに職に就いて収入を得るためには、なんといっても英語は役に立ちます。ですから、大学受験で培った英語力を、いわば「短刀」として隠し持っておいてほしいと思います。その一方で、アシリの卒業生たちは、大学のアカデミックな環境を大いに活用し、学問を楽しんでほしいと思います。
かくいう私も、大学受験レベルを超えた英検準1級レベルの語彙の勉強に精を出す日々を送りつつ、週2日ほどはコソコソとドイツ語の勉強をつづけ、いざという時に役に立つように、ドイツ語を忘れないようにしています。