地域枠などで狙い目の医学部入試

アシリのKomabouです。
本日もブログをお読みくださり、ありがとうございます。
先日、テレビでドキュメンタリーを見ていたところ、北海道に住む熊の母子が食糧不足に苦しむ様子が報じられていました。
お母さん熊は子を愛しており、エサを与えたいと心から願いつつも、自分がエサを食べないと餓死してしまうため、数少ない食料を自分が食べ、愛する子熊を餓死させてしまうという内容がありました。
そのとき、お母さん熊の取った行動が心に残りました。人家の近くまで降りてきて、魚を捕る網をあさって、魚が残っていないか探しているのですね。魚とりの網には魚のニオイがついているため、そこに魚があるのではと感じたのでしょう。
その魚とりの網のすぐそばには漁師の人家があるので、餓死寸前の熊にエサを与えるのは容易なことなのですが、「自然界の掟で、クマにはエサをやってはいけないのだ」と解説されたのです。
私はその映像を見て、「餓死しない程度のエサをクマにやれば、命を救うことができるのに」と心を痛めて、「自然界の掟」とは何だろうと思いました。
その理屈が分かったのは、最近になってからです。なんと、クマは、1回でも人間からエサをもらうと、「人間というのは誰でも常にエサを与えてくれるものなのだ」とインプットしてしまうのだそうです。すると、人間からエサをもらうため、むやみやたらに人に近づいたり、人が住んでいる街まで下りてきてしまうのだそうです。そうなると、クマが人間を襲わないように撃ち殺さないといけないので、クマも人間も不幸になってしまうのですね。自然界の厳しさというのは、そういう点に現れるのですね。
自然界の厳しさと言えば、新型コロナが勢いを増してきて、医師の姿をテレビで見ることが多くなりました。医師や看護師、医療スタッフなどもコロナと闘う立場に立たされ、命がけで奮闘していますよね。
さて昨今の医学部入試状況を見ますと、2000年と2015年を比べると、2015年の私立医学部の受験者数は約2倍に増えました。それには、不景気に左右されない、医師という職業に備わっている社会的安定性が強かったと思われます。また、国のほうでも、地域的な医師偏在と、特定の診療科に医師が不足していることを解消するため、医学部の定員を増やしてきた背景がありました。そして、いくつかの私立医学部が学費を下げたことも背景にあると言われています。
それが最近、医学部入試が難しくなりすぎたことや、特に理工系・情報系の人気も高まったこともあり、医学部人気はようやく落ち着いてきて、若干ではありますが下火になり始めたところです。さらに追い打ちをかけるように、医師が新型コロナに対応しなければならなくなったなど労働環境の悪化もあり、給与や面目(めんぼく)といった「下心」で医学部・医師を目指す人は少し減り、本気で医学部・医師を目指す人の争いとなりそうです。医学部の定員が大きく減少するという予定もないので、心から医学部を目指す人にとっては、ある意味チャンスとも言えます。
ここで、さらに私が薦めたいのは、もし条件が整って可能であれば「地域枠」で医学部を受験することです。「卒業後、決まった年数、指定の地域で診療に従事すること」を条件に、返済しなくてよい奨学金が与えられるという制度です。ただし、出身地域や、卒業後に勤務する診療科などの限定項目があることもあるので、受験を考えている大学のホームページなどで詳細情報を確認してみてください。