ヒポクラテスの誓いと倫理的問題

ASIRスタッフのKomabouです。
本日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。
アシリがある吉祥寺には、井の頭公園があり、桜が満開になると、いかにも「春爛漫(はるらんまん)だなあ」という素敵な雰囲気がします。井の頭公園の樹木は、桜の割合が大きいため、桜の見ごろの時期の壮麗さは筆舌に尽くしがたいものがあります。
さて、このブログをお読みの方は、医学部に興味のある人も多いと思います。
医系小論文試験や、医学部の面接では、学力の優秀さや学問研究への興味・関心だけでなく、医療従事者にふさわしい人であるかが問われるといえます。
たとえば、「医者やナースになりたい」という憧れや願望よりも、「苦しんでいる人の力になりたい」という献身的な熱意が評価されます。
医療を行う上での一般的な決まりごと、守るべき道とは、「患者さんのプライバシーや権利を守りつつ、患者さんの生命と健康維持のために、良心と尊厳をもって奉仕し、全力を尽くすこと」と一般的には考えられています。
でも、昨今は、終末期医療、延命措置と安楽死、高度先端医療、生殖医療といった倫理的問題との兼ね合いに焦点が当たることが多いのです。
こういった事をきちんと理解して、自分の意見を説得力を持って述べられることが、医学部面接や医系小論文に臨むにあたっては重要であるといえます。
これに関して、北米の大学の医学部卒業式で必ず読み上げられる(宣誓される)「ヒポクラテスの誓い」という、医師の倫理・任務などについての宣言文がありますので、抜粋して紹介します。
医学部を志す人、医学部受験生なら知っておくべきでしょう。
・能力と判断の限り、患者に利すると思う養生法をとり、悪くて有害と知る方法を決してとらない。
・依頼されても人を殺す薬を与えない。
・同様に婦人を流産させる道具を与えない。
・純粋と神聖をもって生涯を貫き、医術を行う。
・いかなる患家を訪れる時も、それは病者のためであり、あらゆる勝手な戯れや堕落の行いを避ける。女と男、 自由人と奴隷の違いを考慮しない。
・医に関するか否かに関わらず、他人の生活についての秘密を遵守する。
オランダやカナダなど積極的安楽死が合法化されている国もありますが、このヒポクラテスの誓いに示されている医師のあるべき姿は永遠不滅であるとする考えはヨーロッパに歴史的に根強く、この誓いをもとに世界医師会のジュネーブ宣言なども作られました。
時間のある時に、ぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
以上の内容、いかがでしたか。
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