アシリなら、進学校でなくても成績や士気があがります。歴史コラム:「ベルばら」から「白バラ抵抗運動」まで

アシリのKomabouです。本日もブログをお読みくださり、ありがとうございます。
アシリ吉祥寺では、冬季講座が始まる前に入会して下さる生徒さんを募集しています。どんな方でも、歓迎です。自分の学力に自信がないから大丈夫かなと尻込みせずに、ぜひ積極的に飛び込んでください。基礎ができていなくても叱らず丁寧に教えるプロ講師が、オーダーメイドのカリキュラムを作成いたします。
今なら、「冬季講座費用から30000円OFFキャンペーン」を、先着10名様で実施しております。こちらのキャンペーンは、12月1日より受付開始いたします。現在、すでに4名の方が、ご予約を済ませており、空いている枠は残り6名様となります。年明けまでに学力をブラッシュアップさせたい方、基礎固めをしたい教科がある方は、空きがあるうちにお急ぎお申し込みください! 枠が埋まり次第、キャンペーンは終了しますので、無料で授業が受けられなくなってしまいます。冬季講座は、12/15~1/7です。
さて本日は、「アシリ吉祥寺なら、通っている高校が進学校でなくても、成績やモチベーションが上がります」という話題です。やっぱり、進学校の生徒のエネルギーは、すごいですよね。クラス全体、学年全体が難関大受験に挑戦的に向かっていく意欲的な空気を帯びているので、普段の課題や、期末試験勉強をこなしていくだけで、しぜんに大学受験に必要が学力が身についていきます。
でも、通っている高校が進学校でなくても、ご安心ください。アシリのプロ講師たちは、生徒一人ひとりのレベルや理解度を熟知してオーダーメイドのカリキュラムを作ります。仮に生徒が「わかりました」と発言しても、授業中の微妙な表情の変化や、こちらの解説に対する微妙な反応を逃さず察知して、どこの理解が不十分なのか、どこが苦手で成績が上がらないかを正しく判断して授業を進めていきます。生徒の反応を見て、次に何を扱うかを決める個別指導なのです。そのため、高校が進学校でなくても、成績が問題なく上がっていきます。
また、アシリのプロ講師は、個性的で面白い性格の人たちなので、話しているだけで勉強が楽しくなりますし、また適切な言葉がけや丁寧な指導で、どんな生徒でもモチベーションが上がります。そのため、進学校に通っていない高校生でも、アシリ吉祥寺なら、確実に成績とモチベーションを上げることができるのです。アシリ吉祥寺は、一人ひとりの塾生が大学に進学して「知識人」として立派に活躍していくのを応援しています。
さて、本日は、「ベルばら」から「白バラ抵抗運動」まで、という社会や世界史を学ぶのが少し楽しくなる歴史コラムをお送りします。「ベルサイユのバラ」と言えば、保護者様の世代には馴染みの深い物語だと思いますが、私は授業でフランス革命を扱う時、必ず「ベルばら」の話をして、フランス史に興味を持ってもらいます。その一方で、フランス革命と呼ばれる一連の事件の混乱で、数十万人もの命が失われたことも強調します。
フランス革命をもたらした「革命思想」は、アメリカ独立革命にによってもたらされたものだと言われていますが、その革命思想はフランスからヨーロッパ各地へと波及していきます。そして1848年、ヨーロッパ各地に革命の嵐が吹き荒れ、ヴィーンやベルリンと言ったドイツ語圏の都市でも革命がおこります。ドイツ史では、ドイツはこの1848年革命で失敗したというのが定説であり、国民国家の成立が遅れたほか、「思想、主義・信条、宗教、貧富の差、職業、教養」といったものに基づいて「ミリューの分裂」が起こります。簡単に言うと、ドイツ社会は、さまざまな要素に基づいて分裂していってしまうのです。そこに、第一次世界大戦の敗北に伴う巨額の賠償金支払いが手伝って、「民族共同体」の理想を掲げ社会の分裂を戻そうとするナチスの台頭を許してしまうのでした。
そういった事情のもと、これから解説するのは、ナチス期のドイツです。「白バラ抵抗運動」と呼ばれる、ナチスに対抗する非暴力の学生運動がありました。「白バラ抵抗運動」は、「白いバラ」とも呼ばれます。日本には、「白いバラ」と呼ばれるキャバレーがありますが、もちろんそれとは無関係です(笑)。
ミュンヘン大学の女学生になったゾフィーは、ユダヤ人の学友が強制収容所に連行されて姿を消したのを見て、兄や学友とともに、南ドイツやオーストリアでのビラ配布を通じてナチスに抵抗しました。これらのビラは、「あなた方の子孫が、末代に至るまで、全世界の人々から憎まれ、追放される民であっても良いのですか。本当に世界から憎まれるのは、ユダヤの民ではなく、ドイツ民族なのです」と訴え、ナチスが障碍者に使っていた「劣等人種」という用語をナチス党に対して用い、ナチスへの非暴力の抵抗と、武器生産のサボタージュを訴えかけました。私の祖父は、二人の姉妹を軍隊に殺害されたので、武器生産をストップさせることは重要なのだと実感します。
ところが、ミュンヘン大学の3階の吹き抜けからビラを撒いているのを、ナチス党員の大学職員に見つかり、彼によってゾフィーはゲシュタポに引き渡され、すぐに死刑が宣告され、22歳の若さでギロチン処刑されます。また、ゾフィーの兄や学友たちも処刑され、全部で6名の学生と、白バラ抵抗運動を支持していた1名の教授が処刑されました。戦後、今日に至るまで、ゾフィー兄妹と、この教授には惜しみない称賛が与えられてきました。
ここで注目したいのは、ゾフィーをゲシュタポに引き渡したドイツ人の大学職員です。彼はナチスによって報奨金を獲得し、出世しましたが、アメリカ軍によって逮捕され、5年間、刑務所に服役しました。彼が、「生きていくために仕方なくやった」と恩赦を請求した通り、ドイツから亡命しない限り、ドイツ国内で生きていくために、ナチスに協力するのはやむを得ないことだったとも解釈できます。それを、アメリカ軍は「ナチスに協力した罪」で裁いていきました。
私がドイツに留学していた時のことを思い出すのですが、そういう経緯があって、60代の方など年配のドイツ人は、「絶対に行っちゃいけないことだけど、本当に憎んでいるのはアメリカだ」と酒の勢いで漏らすことがあります。でも、歴史学を学んだ人は、「ナチスは絶対的に悪で、アメリカは正義である」と言うのですね。ここに歴史学を学ぶ意義があり、知識人と大衆の差異も生まれています。
ところが、40代までの若いドイツ人には、これまでドイツのライバルであったフランスやアメリカではなく、イギリスを敵対視する傾向が見られます。もちろん、知識人以外の人々ですが、ドイツがEUのリーダーとして移民・難民を人道上の観点から積極的に受け入れているのに対し、イギリスは反発してEU離脱したので、目に見えてイギリスがドイツに反発しているように見えるのでしょう。私がドイツに留学していた時も、職に就いていない30代のドイツ人の若者たちは、戦争でイギリス兵を抹殺するテレビゲームをやっていました。
また、昨今のコロナ時代になって、ドイツ国家が命じた外出禁止令やマスク着用義務に反発する若い女性たちが、自らのことをゾフィーやアンネフランクにたとえて体制に反発しているのだと表現したことも、話題をさらいました。
なにはともあれ、ヨーロッパの自由、平等、人権といった理念は、数えきれないくらい多くの人の犠牲に上に成り立ったものなのですね。日本の戊辰戦争などは、まだ平和で可愛いものに思えてしまいます。